こんにちは。もぎです。
「ライティングスキル、文章力が乏しいので鍛えたい。。。」
「どうやったら相手の購買意欲を掻き立てるような文章をかけるだろう。。。」
という悩みを抱えている方はいませんか?
言葉というのは不思議なもので、同じ商品を説明した文章でも、その説明の仕方で、受け手側の購買意欲の刺激のされ方に大きな差が出ます。
今回は、自分が望んだ行動を相手に取らせるための文章の書き方についてご紹介します。
良い文章とは何か
「良い文章」と聞いてどんな文章を思い浮かべるでしょう。
人によって感じ方、捉え方はさまざまでしょうが、筆者は「良い文章」には2つの種類があると考えています。
一つ目は、自分の思い・考えを正確に人に伝えるための文章です。
自分の考えは、自分以外の誰かに伝わり、イメージが共有されて初めてアイデアとして意味を持ちます。
代表的なものは、研究論文や仕事の報告書(レポート)ですね。
二つ目は、読まれることで相手の想像力を刺激して、何らかの行動を誘発させるための文章です。
代表的なものは企業広告などのコピーライティングです。
ただ読まれることに価値はなく、読んだ相手が行動することで初めて広告としての価値を持ちます。
今回ご紹介するのは、後者のライティングスキルです。
- 自分の考えを人にわかりやすく伝える技術を養いたい
- かっこいい、おしゃれな言い回し表現を学びたい
- 小説家のような綺麗な文章を書きたい
という思いでこの記事まで来ていただいた方の期待にはお応えできないかもしれませんので、あらかじめご了承ください。
文章を書く目的は、”読まれるため”ではなく、”人を行動させるため”であることを十分理解した上で、具体的なテクニックについて見ていきましょう。
人の心を動かす文章に必要な3つのルール
読んだ相手に、こちらの期待する行動を取らせることができる文章が良い文章であるとお伝えしました。
このような文章を書くためには、まず、文章を読んだ相手が行動を起こすまでの流れ(メカニズム)について理解しておく必要があります。
”文章を読む”から”行動する”に至るまでのメカニズム
ここで一つ質問です。
「地球最後の日、あなたが最期に食べたいものは何ですか?」
この問いかけを人にした時、答える人の数だけ、三者三様、十人十色の回答が返ってくるでしょう。
これこそが文章の持つ力なのです。
どういうことかわからない方も多いと思いますので、少し丁寧に説明していきます。
「あなたが最期に食べたいものは?」という質問をされ、ある人は豪華なステーキを、ある人は高級なお寿司を、またある人は母親の手料理を想像したかもしれません。
上述の通り、質問された人の数だけ、答えが存在します。
ですが、質問された個々人にとっては、間違いなく特定のある食べ物を頭に浮かべているということが重要になります。
別の質問でも考えてみましょう。
「あなたが考える世界一の美女は?」と問われた時、アイドルのAさんなのか、ハリウッド女優のBさんなのか、はたまた隣のクラスのCちゃんなのか、色々な答えがあるでしょうが、間違いなくあなたの頭には特定の誰かが想像されているはずです。
これが、豪華な食事を目の前にしたり、特定の女優さんの写真を見ながらの会話だとしたらどうでしょう。
「最後の晩餐はこんな料理がいい」
という発言に対して、
「いやいや、最期は肉より魚でしょう、、」という答えが返ってくるかもしれません。
また、「Dという女優さんが世界で一番美人だと思う」
という発言に対しては、
「この女優さんよりあっちの女優さんの方が、、」
という返答が返ってくることが想像できるでしょう。
私たちは、実体を伴った何かを提示された時に、自分のイメージとその実体との間にギャップを感じてしまい、万人共通の「最後の晩餐」や「世界一の美女」という明確な応えにたどり着けなくなってしまいます。
一方で、文章を読むことであなたの頭にパッと想像されたその答えは、あなたの頭の中だけの存在です。
誰からの非難も、異論も受け付けません。
こういった意味で、誰もが納得する「最後の晩餐」や「世界一の美女」を作り出せるのは、”文章”しかないのです。
このように文章を用いて、相手の想像力さえ刺激してしまえば、あとは簡単です。
その刺激された想像力が行動という結果に結びつくように軽く背中を押してあげるだけです。
つまり、文章から行動までのメカニズムとしては、
文章を読む → 言葉に反応する → 自分中心に想像する → 行動を起こす
になります。
3つの”ない”が人の心を動かす
多くの方は、文章を綺麗で、見やすく、間違いのないように書きがちです。
しかし、人の心を動かし、行動に移させるためには3つの原則があります。
それが、
- あれこれ書きすぎない
- 綺麗に書かない
- 自分の書きたいことを書かない
の3つです。
それぞれ見ていきましょう。
1.あれこれ書きすぎない
前述したように、相手の行動を誘発するためには想像力を刺激することが必要です。
そのためには「伝わる」文章ではなく、「したくなる」文章を心がけましょう。
人は受け取った情報が不足するとき、想像や予測で情報を補完して判断する習性があります。
この想像や予測というものは、その人の経験や知識などの記憶に基づくものから構成されます。
では人の記憶に残りやすいものとは、何なのでしょう。
それは、強い感情を伴う出来事、中でも自分にとって好ましいもの、自分の望んでいることである場合が多いです。
つまり、受け手は情報量の少ない文章に触れた時に、自分にとって好ましい方向へ想像力を働かせやすいということです。
2.綺麗に書かない
綺麗で整った文章は、どうしても心がない表面的な文章に見えてしまいます。
時候の挨拶などを思い浮かべていただければ、何となく想像しやすいかもしれません。
本当に書くべきなのは、表現が稚拙であっても、言葉選びが秀逸でなくても、個人的な思いや体験などから得た感情を載せた文章です。
綺麗で整った文章はトレーニングすれば誰にでもかけますが、あなたの思いを載せた文章はあなたにしか書けません。
理路整然ときちんとした文章を書くよりも、話をするように書かれた文章の方が相手の心に届きやすくなります。
誤解されている方が多いですが、人は「論理」ではなく「感情」で動く生き物だということを覚えておいてください。
一見、論理的に動いているように見えても、実際は、「感情」によって行動したことに後から理屈をつけて正当化しているだけの場合がほとんどです。
感情を揺さぶることで行動を誘発しましょう。
3.自分の書きたいことを書かない
ブログ界隈では有名な話ですが、ブログ記事の良し悪しは、あなたが記事を書き始める前にその出来の8割が決まってしまいます。
書いた文章には必ず”読み手(ペルソナ)”がいます。
「誰が読むのか」を考えて、情報を集めた上で文章を練っているかどうか、それによって文章の仕上がりに大きな差が生まれます。
ペンを持った時、キーボードに向かった時には読み手の分析を終えて一気に文章が書ける状態にしましょう。
書き始める前に悩み、書き始めてからも内容に悩むようであれば、それは準備が不足している証拠です。
人の心を動かす文章を書くには、自分の頭の中で物事を考える時間を最小限に、読み手の心を読み解くことに時間をかけてください。
刺さる言葉は自分の中にではなく、読み手の心の中に既にあるということを忘れないでください。
ライティングスキルを鍛える【良い文章とは何か】 まとめ
良い文章には、「人に伝える」ための文章と、「人を動かす」ための文章があることをご理解いただけたと思います。
「人を動かす」ための文章に必要な原則を簡単におさらいしておきましょう。
1.あれこれ書きすぎない
⇨あえて短文にすることで読み手の想像力を利用する
2.綺麗に書かない
⇨自分の感情を込めた文章で、読み手の想像力を刺激し、感情を引き出す
3.自分の書きたいことを書かない
⇨相手を動かすための言葉は自分の中にはない、相手の中にある
文章が会話と比べて優れている点が、一発勝負ではないという点です。
会話は、その時の空気、自分の身だしなみなどの見た目、言葉使い、声のトーンなど五感全てに気を遣った上で、一回ポッキリの勝負をしないといけません。
対して文章であれば、気を配るのは視覚情報である文字のみです。
また、相手の反応が鈍ければ、導入、表現、構成、具体例、見栄え、などを見直して改善することができます。
この文章の特性を十分に利用することで、「読み手の想像力を刺激して、感情を揺さぶり、行動を誘発する」ライティングスキルを鍛えましょう。
それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
本日もお疲れ様でした。
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