こんにちは。もぎです。
以前に、自分の運をあげるためには、何気ない日常に散らばっている幸運のタネのようなものに気づくことが大切だとご紹介しました。
運あげるためにいくら試行を重ねたとしても、その結果得られる幸運に気づけなければ、手に入れることができないためです。
一生のうちで、一人に訪れる幸運の総量のようなものがあるとして、そこに大きな個人差はないと言われています。
運は不平等なものだと思われがちですが、大きな成果を手にした人、落とし穴に落ちた人の間に訪れていたチャンスの数は同じです。
気づいて行動に移せたか、移せなかったかの違いだけが結果を左右しているということです。
そこで今回は気づく力を養うためのトレーニングを4つご紹介します。
気づく力に長けている人は”神経症的傾向”が弱い
神経症的傾向とは
神経症的傾向という言葉をご存知でしょうか。
心理学の世界では、人間の性格は5つの特性(ビッグファイブ)の強弱と、その組み合わせによって説明できると考えられています。
簡単な診断ツールもネット上にたくさんありますので、興味のある人は是非調べてみてください。
要素は5つ。
【協調性】、【誠実さ】、【外交性】、【開放性】、そして【神経症的傾向】です。
神経症的傾向は、不安になるようなトラブル、プレッシャーのかかる仕事やテストなど、ネガティブな出来事に対してどう反応するかを示すかを測る要素です。
簡単にいうと、ストレス耐性のようなものと考えていいでしょう。
神経症的傾向の強い人は、ネガティブな出来事に遭遇した際に動揺しやすい傾向があります。
これは、人よりも優れた感受性を備えているためで、独創的な発想力を持ち、繊細で気配りができる性格と言えます。
対して、神経症的傾向の弱い人は、物事に動じずその場にあった冷静で的確な判断をくだせます。
一方で、自分に近く危険に気づくのが遅いという鈍感な傾向も持ち合わせています。
運のいい人は、人よりも緊張や不安を感じにくい基本的に穏やかで落ち着いた人であることが多いです。
彼らが、そうでない人たちが見逃してしまう偶然のようなチャンスに気づくことができるのは、リラックスした状態で広い範囲に注意力を向けることができているからなです。
”開放性”も大切なキーワード
開放性は、まだ見ぬ新しい世界に対して好奇心を持ち、行動に移すことができるか、などの想像力、行動力を表す性格特性です。
開放性が高い人は、新たな発見や刺激を求める探究心を持っています。
人の性格特性と運の良さの関係を調査すると、「自分は運がいい」と考えている人の方が、開放性が高く、「自分は運が悪い」と考えている人の方が開放性が低いということがわかっています。
これは、新しい経験を積極的に受け入れる方が試行回数も増えて、いつもと同じ毎日を送っている人よりもチャンスに巡り会う可能性が高くなるからです。
言い換えれば、心のゆとりと適度な遊び心が大切ということです。
残念ながら、この世の中は神様が頑張っている人全員に平等にチャンスを分け与えてくれるわけではありません。
いち早く気づいた人が勝つ世の中です。
だからこそ、100%の集中力で張り詰めている人よりも、適度に周りを見渡せるくらい落ち着いて余裕のある人が有利になります。
探し物が、探しすぎると出てこなくて、忘れた頃にひょっこり出てくるのと似ていますね。
では実際に、少しの心の余裕をもつためのトレーニングを紹介します。
気づく力を養うための4つのトレーニング
1.瞑想で心の不安を取り除く
神経症的傾向が低い人は、不安や緊張感が増す状況でも、リラックスすることができます。
いきなり自分の性格を正反対に変えて、どんな時でもリラックスしていられるようにすることはできませんが、トレーニングによって似た状況をるくることは可能です。
そのトレーニングが「瞑想」です。
瞑想については、こちらの記事で詳しくご紹介しているので、ご覧ください。
2.日常での選択をゲーム化する
運のいい人ほど、ただ幸運をじっと待っているだけではなく、自分から幸運を迎えに行く行動をとっていることをお伝えしました。
その時の行動の第一歩を後押しするのが、開放性の高さです。
開放性の高い人は、新しいものに飛びつくスピードが早いため、他の人が気づく前に飛び込んでいき、早くチャンスをつかむことができます。
そんな開放性を鍛えるトレーニングとしてオススメなのが、日常での選択をゲーム化するということです。
私たちは、生活の中で無意識に数多くの選択をしながら過ごしています。
初めは些細なことで構いません。
お昼ご飯をいつもは選ばないものにしてみる、いつもと違う自動販売機で飲み物を買ってみる、いつもは使うエレベーターを使わずに階段を使ってみる、電車に乗らずに一駅分歩いてみる。
なんでもいいでしょう。
このように、普段選ばない選択肢をあえて選んでみるというゲームをすることで、普段やらないことをやってみることへの恐怖心を少しずつ減らしていきましょう。
また、さらに開放性を高めたい方は、人と会話することをゲーム化しましょう。
例えば、一日の初めに自分の中で「青いものを身につけている人に話しかける」とルールを決めます。
そして、電車の中や街ですれ違う人で、そのルールに該当する人がいたら話しかけてみましょう。
道を尋ねるでもいいですし、相手の持ち物を褒めるでもいいかもしれません。
ただし、あからさまに不信感を募らせるような会話をするのはやめましょう。
こうして、初対面の人と話すという新たな経験を積み重ねることで、新たな挑戦への恐怖心を減らしていきましょう。
こうした開放性を高める遊ぶ心のある努力が、チャンスに気づく力を養います。
3.自己充足的予言にとらわれない
人は失敗の後に不安を感じやすく、神経症的傾向が強くなります。
短期的な視野から、目の前の視野にこだわり、自分の身に降りかかった不運をより大きく捉えてしまうためです。
また、一つのミスを取り上げて、「ツイてない」「不運だ」だと思うことで、何もかもが上手くいかないと自分自身に暗示がかかってしまいます。
このような心の動きを、心理学で「自己充足的予言」と言います。
1日の初めに忘れ物をした、など自分の注意不足で起こった出来事に対して、それを不運のせいにし始めると、1日に起こるちょっとしたことを全て不運のせいにし、その日の終わりに、「今日は散々な1日だった」としてしまうことになるのです。
これは1つの失敗にとらわれ、視野が狭まり、マイナスの情報ばかりに目がいくようになっている状態です。
当然ながら、このままでは目の前を通過していくチャンスに気づくことはできません。
これの対処法としては、1日の終わりにその日の悩みを書くことをオススメします。
人間は、不安や悩みを声に出したり、書き起こしたりすることで、一定の心の安定を得ることができます。
また、書き出した悩みを1ヶ月後、半年後に見返してみると、大抵がどれも些細で取るに足らない悩みであることに気づくと思います。
そうして、日々の悩みが取るに足らないものだと自覚することによって、よりポジティブに物事を捉える考え方が養われ、神経症的傾向の低下を図ることができます。
4.ワーキングメモリを解放する
チャンスに気づくことが出来るか、できないかに大きく関わる脳の機能があります。
それは、第3の記憶と呼ばれるワーキングメモリです。
記憶には、最近の出来事を記憶している「短期記憶」と、昔のことでも覚えている「長期記憶」があります。
しかし、これ以外にも超短期的(一時的)に情報を記憶するためにワーキングメモリという機能があります。
あなたがスーパーに買い物に行く時、頭の中で買い物リストを作ると思いますが、そんなイメージです。
しかし、このワーキングメモリには上限があり、同時に色々な作業をこなしたり、選択と決断を繰り返すうちに覚えられないものが増えてくるのです。
その結果、ど忘れが生じたり、観察力が鈍ったり、一つのことをじっくり考えることができなくなります。
つまり、ワーキングメモリがいっぱいになると、周囲の変化に鈍感になり、気づく力が低下するのです。
脳科学の研究によると、人間には5つ〜7つのワーキングメモリが存在し、これは鍛えることで飛躍的に増えるものではありません。
つまり、ワーキングメモリを素早く消化するか、そもそも覚える必要のない情報にしてしまうか、どちらかの選択を取る必要があります。
- 頼まれごとなど、すぐにできるものは終わらせる
- その日のタスクリストを作成し、完了次第チェックして消しこみをする
のように、一つ一つのやるべきことを素早く終わらせる、もしくは、メモなどを残して、ワーキングメモリを圧迫しないように管理しましょう。
ワーキングメモリを解放するコツをつかんでいる人が、周りから見て、仕事が早い人、記憶力の優れた人、チャンスに気づく人と見られているわけです。
目の前の幸運に気づく力を養うトレーニング まとめ
いかがでしたでしょうか。
運がいいと自覚している人の性格特性から、気づく力の大切さとそれを鍛えるためのトレーニング方法をご紹介しました。
繰り返しになりますが、運は不平等なものだと思われがちですが、実際に幸運を手にして大きな成果をあげた人、不運が災いして落とし穴に落ちた人、両者の間には同じ数の幸運と不運が訪れていたはずです。
その幸運に気づいて行動に移せたか、移せなかったかの違いだけが結果を左右していることを理解して、気づく力を養いましょう。
それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
本日もお疲れ様でした。
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