こんにちは。もぎです。
コロナ禍による飲食店の経営自粛や、時短営業などが話題ですね。
料理をあまりしない方でも、外出自粛ムードの中で自炊する機会が増えているかもしれません。
食べ物に含まれる栄養素は、どんな形で切って、どんな調理をしても変わらず同じ栄養素が摂取できると思っていませんか?
普段、当たり前のようにしている調理方法や食べ方の習慣の中にも、栄養面で損をしている場合が多くあります。
今回は、カラダに良い栄養の取り方についてご紹介します。
効率よく野菜の栄養素を摂取するための「切り方」
野菜や果物に含まれる栄養素は、切り方によって摂取できる量が変わります。
ピーマン
例えば、ピーマンのような繊維が縦に並んでいる野菜を切るときに、横方向に包丁を入れる”輪切り”のような切り方をすると、高血圧予防の効果があるポリフェノールや血液をサラサラにする効果があるピラジンが外に逃げてしまいます。
栄養をしっかりと摂るためには繊維に沿った”縦切り”をすることを意識しましょう。
ただし、ポリフェノールやピラジンは苦味成分でもあるので、縦切りだと苦味が強く残り、苦い食べ物が不得意な人には向かないかもしれません。
そんな時は加熱してから切ることをオススメします。
熱を加えることで甘みが出るため、ピーマンが苦手な人でも食べやすくなりますよ。
ニンジン
βカロテンが豊富に含まれるニンジンは、中心部分と外側とでおよそ栄養素が2.5倍も違うと言われています。
中心部分の栄養は葉を育てるために使われ、時間が経つほどビタミンなどの栄養素が抜けてほとんど食物繊維のみになってしまいます。
そのため、食べる際には、中心と外側を同時に食べることができる輪切りか乱切りがオススメです。
なお、ニンジンは非常に皮が薄く、出荷時の洗浄の工程でほとんど剥けてしまいます。
スーパーなどで売られている者の多くはすでに皮がない状態のもので、皮のように見えている部分は実は内鞘細胞と呼ばれる可食部です。
最も栄養が豊富なので、よほど気にならない限りはそのまま食べるのが良いですよ。
知らないと損をする緑黄色野菜と淡色野菜の「加熱方法」
野菜を調理する上で必ず押さえておきたい基本ルールがあります。
それは、
- 緑黄色野菜は加熱OK
- 淡色野菜長時間の加熱NG
というルールです。
緑黄色野菜に含まれるβカロテンは、油とともに加熱しないと効率よく吸収できないという特徴がありますが、一方で淡色野菜に多く含まれるビタミンやミネラルは加熱しすぎると減少する性質を持っています。
例えば、生のニンジンを食べたのでは、全栄養素のうちの8%ほどのβカロテンしか吸収できません。
しかし、油で炒めたり、揚げたりすることでβカロテンの吸収率は70%以上に上昇します。
逆に、大根に含まれる豊富なビタミンCは、煮込んでしまうとそのほとんどが煮汁に溶け出してしまいます。
キャベツの場合は、炒めると3〜4割、蒸すと2〜3割ビタミンCが減少しますが、溶け出した汁をスープとして飲めるポトフなどにすれば、効率よく栄養を摂ることが可能です。
一方で、ジャガイモやサツマイモなどの場合は、ビタミンCがデンプンに守られているため加熱しても失われにくいという特徴があります。
調理のコツは皮ごと加熱すること。
ジャガイモを茹でる際は、皮ごと水から加熱することで外側のデンプンが水を吸って膨張し、ビタミンが流出するのを防いでくれます。
サツマイモも皮ごとが基本ですが、加熱に電子レンジを使わずにオーブンで焼くか蒸し器などを使ってゆっくり熱を入れた方が甘みが増します。
栄養を摂り損ねている調理法と食べ方の習慣
納豆はご飯にかけてはいけない?
普段当たり前のようにしている調理方法や食べ方の習慣の中にも栄養面で損をしている場合があります。
例えば、発酵食品である納豆に含まれるナットウキナーゼなどの酵素は、50度以上で活性が鈍くなり、70度以上で死滅してしまいます。
炊きたての熱々ご飯の上に納豆をかけて食べるのは、栄養摂取の面からはオススメできません。
また、酵素は常温で発酵が進むため、食べる20分ほど前に冷蔵庫から出しておくと、酵素が活動的になります。
アク抜きはアクと一緒に栄養を取り除いている
調理時の習慣として見つめ直したいのが、アク抜きです。
アク抜きが必要な野菜といえば、ゴボウやナスが思い浮かびますが、水に浸すと水溶性の食物繊維やミネラルやが溶け出してしまいます。
ゴボウの皮には糖尿病を予防するといわれるクロロゲン酸が含まれていますが、この成分もアク抜きによって流出してしまいます。
食材にもよりますが、アクが気になる場合は水で軽く洗い、切ったらすぐに調理すると良いでしょう。
オクラの下茹でもNG
オクラは、表面の産毛処理のために下茹でしがちですが、生活習慣病の予防に効果があるネバネバ成分とビタミンが減少してしまうのでNGです。
柔らかいものを選んで生で食べるのがベストですが、どうしても気になる場合は、塩を振ってからまな板の上で転がす「板ずり」をすることで産毛が取れて食べやすくなります。
知らないと損をする、効率の良い野菜の栄養素摂取法 まとめ
いかがでしたでしょうか。
普段当たり前のようにやってしまっている野菜の切り方、加熱方法、下処理の中にも、栄養素を無駄にしているものがいくつもあります。
もちろん、優先すべきは「味」で、栄養素は二の次という指摘もあるかと思いますが、可能な限り効率的に栄養を摂取するために知識として知っておくことはとても大切ですよね。
他にもついやってしまいがちな失敗がたくさんありますので、気になった方のために参考書籍をご紹介しておきます。
興味のある方は読んでみてください。
それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
本日もお疲れ様でした。
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