【もったいない精神で損をする?】サンクコスト効果と抜け出す方法

生活

こんにちは。もぎです。

 

”サンクコスト効果という言葉をご存知でしょうか。

サンクコスト効果とは、過去に発生したコストに縛られて、現在~未来の選択において合理的な判断ができなくなってしまう心理効果です。

 

あなたは日常生活でこの心理効果に影響されて非合理的な判断をしていませんか?

「せっかく○○したから〜」「もったいない」、そう思ったらサンクコストがあなたの判断に影響をしているかもしれません。

 

あなたの判断を惑わすサンクコスト効果について理解し、合理的な選択ができるようになりましょう^^





 

サンクコスト効果とは

サンクコスト(sunk cost)のサンクは”沈んだ”という意味、コストは”費用”という意味です。

簡単にいうと、「過去に発生しており、取り返すことのできない金銭的、時間的、労力的なコストのこと」を指します。

そして、サンクコスト効果とは「すでに発生したコストを取り返そうとする心理効果」のことをいいます。

 

サンクコスト効果に惑わされると人は合理的な意思決定をすることが難しくなります。

合理的な意思決定とは、ある地点から現在~未来を考えた時に取るべき最良の選択肢のことを指します。

 

それでは、日常生活で陥りがちなサンクコスト効果の例を見ていきましょう!

 

サンクコスト効果の例

時間的コストの例

あなたの家の近所に最近、おしゃれなレストランができました。有名な料理店で修行をしたシェフが開いたということもあり、連日行列ができるほどの盛況ぶりです。

ある日ふと、なんの気なしにそのお店に行ってみようと、行列に並ぶことにしました。しかし、待てど暮らせど列は進みません。

1時間待ちましたが、このままのペースで行くとさらに1時間以上待つことになりそうです。

 

この時、あなたはさらに列に並び続けるでしょうか。それとも諦めて別のお気に入りのお店に行きますか?

 

この場合の合理的な選択肢は、行列から抜け出して他の店に行くことです。さらに1時間以上待つより、並ばずに入れるお店に行く方が合理的ですね。

「せっかく1時間並んだし、もう少し待ってみよう」と考えた方は、判断にサンクコストが影響しています

ここまで待った1時間がサンクコストとなり、並ばずに入れる他の店に行くという選択肢を排除してしまっています。そもそも、あなたが今日この店に行こうと思ったことに特に理由はないのです。

 

「どんなに時間がかかろうが絶対に今日はこの店に行く!」とあらかじめ決めているとしたら、そこにはサンクコストが影響しているとはいえません。

 

金銭的コストの例

結局2時間半並び、やっと入店することができました。

お腹がぺこぺこなので、早速料理をオーダーしようとレシピを見ると、聞いたことのない名前のメニューが多いです。
よくわからないままある料理をオーダーしました。

早速運ばれてきた料理を口に運ぶと、思った味と違います。あなたの口に合わない料理のようでした。

 

この時、あなたは好みでない料理を完食するでしょうか。それともシェフには申し訳ないですが、その料理を残し、他のメニューを頼み直すでしょうか?

 

この場合の合理的な選択肢は、他のメニューを頼み直すことです。好みでないものを無理して食べるより、美味しいと感じるものを食べる方が合理的ですよね。

「もう頼んでしまってお金もかかるし、もったいないから今日はこれを食べよう」と考えた方は、サンクコスト効果を受けています

 

すでに発生して取り返すことのできない、料理の代金がサンクコストになり、他のメニューをオーダーするという選択肢を排除しているわけですね。

 

日常に溢れるサンクコストを利用したマーケティング例

○○円以上で割引/送料無料

ネット通販なのでよく見られる手法です。

  • ”5,000円以上のお買い物で送料無料”
  • ”10,000円以上のお買い物で10%オフ”

 

という条件付けにより、消費者に「あと何円か買えばお得になるならあれも買っとこう」という心理が生まれ、消費行動を促すことができます。

 

購入金額の他にも、購入点数に条件付けするマーケティング手法も多いですね。

 

次回から使用できるクーポン券

飲食店やスーパーマーケットで見られる手法です。

 

「○円分のクーポン券」は、次回以降その店だけで使えるお金と考えることができます。

使わなければ、そのお金の価値分損をすると考えると、使わないともったいないという心理が生まれます

 

有効期限つきのクーポン券は、短期間でのリピーター獲得のための有効なマーケティング手法です。

 

おまけ付き雑誌の定期購読

某○アゴスティーニでおなじみの手法です。

 

トピック特化型の雑誌などで、毎号ついてくる付録を集めると一つの作品が出来上がるようなものがあります。

興味本位で買い始めてしまうと、一度買いそびれるだけで作品が完成しなくなってしまいます。

 

これまでに費やした時間と費用をもったいないと思ってなかなか途中でやめることができません。

 

サンクコスト効果から脱出するために

費用が発生する前の状況を想像する

すでにコストが発生した過去にとらわれず、常に今の状況を俯瞰的に捉えることが大切です。

 

1時間以上並んでいるという事実を一度横に置いて、行列に並び始める前に戻れるとしたら、あなたは1時間以上待ってもそのお店に入りたいと思うでしょうか。

答えが「Yes」であれば並び続けるのが合理的な選択ですが、「No」であれば他の店に行くことが合理的です

 

第三者の意見を取り入れる

当事者であるあなたは、サンクコストに対して冷静な判断をできない状態になっているかもしれません。

 

利害関係のない第三者の視点であなたの立場を見た時に、あなたがどんな風に映るかという視点が大切です。

第三者の意見を取り入れ、それでも続けるのが吉か、すっぱり諦めるかを決めましょう。

 

サンクコストを失敗に対する勉強費用と考える

多くの時間的、金銭的コストを費やしたにも関わらず成果が出なかったとしても、それを勉強代だと考えましょう。

 

人はなかなか自分の失敗を認められないものです。失敗という見方を、成功のための勉強代、または笑い話のネタというようなポジティブな捉え方ができれば、サンクコストに固執せずにすみます。

 

サンクコスト効果 まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

サンクコスト効果によって合理的な選択ができなくなる事例は身近にあふれています。

サンクコストはどうしても回収することが不可能なコストです

「もったいない」と思うことでさらなる損失を広げてしまわないために、身近な例から理解して惑わされないような合理的な選択をしましょう。

 

それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。

 

本日もお疲れ様でした。

コメント

  1. […] Twitter Facebook はてブ Pocket LINE コピー […]

タイトルとURLをコピーしました