第9回:ワイングラスの選び方とお手入れの方法【グラスで味の3割決まる】

お酒

こんにちは。もぎです。

 

お酒は好きだけどめっぽう弱い、元バーテンが大好きなお酒について発信しています。

 

さて、短期集中連載としてワインの基礎知識をテーマにご紹介します!

 

第9回のテーマはワインの味の3割を決めると言われるワイングラスの知識についてです。

お家でワインを美味しく飲むためには、ワイングラスの選び方やお手入れ方法を知っておくことが意外と大事なんですよ!

 

今回は、お家でワインを楽しむのに欠かせないワイングラスについてご紹介していきます。

 

前回の記事はこちらからどうぞ^^

 

それでは早速、いってみましょう!




ワインの種類に適したワイングラスの選び方

一見どれも同じように見えるワイングラスですが、大きさや飲み口の広さ、カーブの形状などタイプはさまざまです。

まずはワイングラスの特徴と違いについて理解しておきましょう。

 

ワイングラスに脚がついている理由

ワインの色や香り、味わいをゆっくり楽しめるように、と生まれたのがワイングラスです。

グラスを持つ手から体温が伝わって、ワインの温度が上がってしまうのを防ぐために、ワイングラスには脚(ステム)がついています。
そのため、ワイングラスを持つときはできるだけ脚の部分を持つようにしましょう。

 

ボウル部分の大きさや膨らみによって、温度の上がりやすさや香りの広がり方が変わるのも特徴です。

 

香り

飲み口の部分を”リム”といい、この直径がボウル部分より小さいほど香りを長く留めておくことができます。
また、ボウル部分のカーブの角度によって香りの広がり方が変わります

これが普通のグラスであった場合、飲み口が広いため香りがあっという間に消えてしまいます。

 

温度

脚があることで、ボウル部分に直接手の熱が伝わらなくなり、ワインを最適な温度で楽しむことができます

普通のグラスだと、手の温度や空気による影響を受けやすく、ワインの温度が上がって味が急激に変わることがあります。

 

グラスによる味わいの違い

香りの広がり

ボウル部分の膨らみ具合、カーブの形、飲み口の広さによって、香りが外へ広がるか内側に溜まりやすくなるか変わってくる。

飲み口が広い:
空気に触れる面積が大きいほど外に香りが広がりやすくなる。

飲み口が狭い:
飲み口がすぼまっているほどグラスの内側に香りが溜まる。

 

空気との触れやすさ

飲み口の大きさによってワインが空気に触れる表面積も決まります。

香りや味の感じ方に変化が出るほか、スパークリングの場合は発泡の持続性も変わります

表面積が大きい:
空気に触れる面積が大きくなると、渋味が和らぎ香りが際立つ。

表面積が小さい:
空気に触れにくく酸化が遅くなるので、味わいや発泡が長持ちする。

 

温度の上がりやすさ

ボウル部分の大きさによって、温度変化のスピードに違いが出ます。

白ワインは小さめ、赤ワインは大き目のグラスを使うことが多いです。

グラスが小さい:
温度が上がりにくいため、冷えているうちに飲みきれる。

グラスが大きい:
温度が上がりやすいため、常温で飲むタイプに適している。

 

口への流れ込み方

飲み口の広さや角度によってワインが口の中に流れ込んできたときの味わいの広がり方が変わり、甘みや渋味の感じ方も変化します。

飲み口が広い:
広い幅で口に流れ込むため、舌全体に甘みがゆったり広がる。

飲み口が狭い:
ワインが細く素早く流れ込むため、酸味を強く感じやすくなる。

 

代表的な5種類のワイングラス

ワイングラスは、大きさや形状が異なるだけで、ワインの香りや味を大きく変えてしまいます。

まずは基本の5種類を押さえて、ベストなワインと組み合わせを理解しましょう。

 

ボルドーグラス


チューリップ型で大きめのグラスです。
その名の通り、ボルドーの赤ワインのようなタンニンが強めのパワフルなワインに使われることが多いです。

飲み口が広めで空気に触れやすいため、果実味や甘みを強調させて渋味を柔らかくしたい時にオススメ。

ワインの種類:
  • カベルネ・ソーヴィニヨン
  • メルロ
  • シラー
  • ジンファンデル
  • テンプラニーリョ
  • ソーヴィニヨン・ブラン

 

ブルゴーニュグラス


飲み口がキュッとすぼまったバルーン型のグラスです。
大きく丸みがあるボウル部分に香りが開いて留まりやすく、飲み口からは細く素早くワインが流れるため爽やかな酸味を感じられます。

酸味が強いタイプや複雑な香りを持つワインに向いています。

ワインの種類:
  • ピノ・ノワール
  • ネッビオーロ
  • ガメイ
  • カベルネ・フラン
  • ブルゴーニュのシャルドネ

 

万能型グラス


ボウルの膨らみが大きめで飲み口の部分がすぼまった形状のグラスです。

やや直線的でワインが空気に触れやすく、渋味と酸味がほどよいバランスのミディアムボディの赤ワインに向いています。
適度なサイズ感で温度も上がりにくいため、白ワインも○。

ワインの種類:
  • ピノ・ノワール
  • マスカット・ベーリーA
  • シャルドネ
  • リースリング
  • ボージョレ・ヌーボーなど若いワイン

 

フルートグラス


背が高く細長いフォルムで、縦に長く連なる美しい泡を鑑賞できることから、シャンパーニュやスパークリングワインに使われることが多いグラスです。

飲み口が小さめで空気に触れる面積が小さいため、泡が抜けにくく香りも長持ちする特徴があります。

ワインの種類:
  • フランスのシャンパーニュ
  • イタリアのスプマンテ
  • スペインのカヴァ
  • ドイツのゼクト

 

ワインタンブラー


カジュアルにワインを楽しみたい時に使えるのがワインタンブラーです。
グラスに脚がないため安定感があり、お手入れも簡単なのが特徴です。

持ち運びも簡単なので、ピクニックやホームパーティーなどのイベントシーンで活躍します。

ワインの種類:
  • カベルネ・ソーヴィニヨン
  • ピノ・ノワール
  • メルロ
  • シラー
  • ジンファンデル
  • シャルドネ
  • リースリング

 

ワイングラスのお手入れ方法

ワイングラスの洗い方

ワイングラスを最も割りやすいのがグラスを洗うシーンです。

ガラスが薄く割れやすい一方で、形状的に奥深く洗いにくいのがワイングラスの特徴ですが、ちょっとしたポイントを押さえるだけでグラスを安全かつ綺麗に洗うことができます。

 

汚れがひどくなければお湯で流すだけでOK

ワイングラスはこすり洗いすると、キズや破損のリスクが高まります。
そのため、汚れがひどくない場合は45度前後のお湯ですすぎ洗いをするだけで済ませましょう。

お湯の温度が高すぎると、グラスが膨張して割れてしまう可能性があるので、「少し熱いかな?」程度の温度が良いです。

特にクリスタルガラスの場合は、キズがつきやすく衝撃に弱い性質を持っているため、食洗機にかけるのは極力避けたほうがベターです。

 

油分が目立つときは柔らかいスポンジで優しく洗う

油分や口紅などの汚れが目立つ場合は、グラスのボウル下を包むように持ち、柔らかいスポンジで優しく洗いましょう。
この時、力を入れてボウルの部分と脚とをねじってしまうと折れる原因になるので要注意です。

研磨剤入りのスポンジやクレンザーなどはキズの原因になるため使用しないようにしましょう。

 

ワイングラスの保管方法

ワイングラスは洗った後の保管方法も大切です。

ワインを次も美味しく味わえるようにグラスを美しく清潔にキープするようにしましょう。

 

飲み口を上にして匂いの少ない場所に保管する

グラスの飲み口を下にして伏せた状態で保管すると、密閉されたボウル部分に匂いがこもるだけでなく、繊細な飲み口部分に負荷がかかって割れたり転倒したりする危険性があります。

保管する際は、台座を下にした状態で置き、食器棚など匂いの少ない場所に収納しましょう。

 

グラスを磨く時は布巾を2枚を使う

布巾はけば立たず吸水性の良いものを選び、グラスに直接触れないように右手と左手用にそれぞれ用意しておくと良いです。

最初は台座部分を布巾で包み込むようにして支え、グラスの脚と台座を拭きます。
次に、ボウル下を包むようにして支え、ボウルの内側をもう片方の手で拭きあげましょう。

内側は布巾をグラスに軽く押し入れて優しく回して拭きます。
このとき台座を持ちながらボウルを拭くと、折れる原因になるので要注意です。

 

ワイングラスの選び方とお手入れの方法 まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

せっかく吟味して美味しいワインを選んだり、奮発してちょっと高級なワインを楽しむのであれば、万全の状態で楽しみたいですよね。

ちょっとのことですが、ここにこだわれるかどうかで楽しみ方が大きく変わってきますので、自分の手の届く範囲でぜひこだわり抜いてみてください^^

 

本記事を通して、少しでもワインに興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。

 

本日もお疲れ様でした。

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