第6回:自分にあった美味しいワインの見つけ方【ワイン選びの実践編】

お酒

こんにちは。もぎです。

 

お酒は好きだけどめっぽう弱い、元バーテンが大好きなお酒について発信しています。

 

さて、短期集中連載としてワインの基礎知識をテーマにいくつかご紹介しています!

 

第6回のテーマは自分の好みにあった美味しいワインの見つけ方【実践編】です。

ブドウの品種、畑の産地、醸造方法、価格帯などそれぞれ異なる無限に種類のあるワインの銘柄の中から好みのワインを見つけるのは大変ですよね。

 

今回は、美味しいワインの見分け方についていくつかの目線からご紹介します。

 

前回の記事はこちらからどうぞ^^

 

それでは早速、いってみましょう!




 

ブドウの王道品種から好みのワインを選ぶ

まずは赤ワイン、白ワインのそれぞれの王道品種のワインを飲み比べてみましょう。

ベースとなる品種のワインを飲んでみて自分の好みを把握したら、それぞれの味わい(重さや渋味、甘さ)に特化した品種に挑戦していくといいですよ!

 

赤ワイン

赤ワインの中でもスタンダードの味わいを楽しめる王道品種が「カベルネ・ソーヴィニヨン」です。

色が濃く、渋みがしっかりしていてコクもある”赤ワインらしい”味わいなので、まずはこの品種をベースにして自分好みの味を探すのがオススメです。

 

  • 「カベルネ・ソーヴィニヨン」を飲んでみて、その濃厚な味わいが気に入った方
    同系統のメルロ」に挑戦してみるといいかもしれません。

 

  • 逆に濃い、重たいと感じた方
    タンニンの少ない(ボディの軽い)「ピノ・ノワール」を試してみましょう!

 

好みの系統がわかってきたらより濃厚なシラー」や、スッキリしたカベルネ・フラン」などに挑戦してみるといいですよ。

 

味覚チャート

カベルネ・ソーヴィニヨン:
赤ワインのベースとなる王道品種

濃厚な味わいが気に入ったら

メルロ:
カベルネ・ソーヴィニヨンに比べて果実味が豊かでどっしりしたふくよかな味わい。
タンニンは控えめ

シラー:
より濃厚で凝縮感のあるパワフルな味わいが特徴。

ちょっと重たいと感じたら

ピノ・ノワール:
タンニンが少なく渋味は控えめ

洗練された酸味と芳醇なフルーツの香りでライトな口当たり。

カベルネ・フラン:
酸味を中心としたしなやかな渋味が感じられる。
より飲みやすく、スムースな口当たりに定評。

 

白ワイン

世界で最も有名な白ブドウ品種とも言われる「シャルドネ」は、酸味と甘みのバランスに優れており、好みの白ワインを探す上で真っ先に飲むべき品種です。

 

  • 「シャルドネ」を飲んでみて、もっとフルーティな味わいや甘口が好みと感じ方
    ⇨「リースリング」がオススメです。

 

  • 反対により酸味の強いシャープな味わいがお好みであれば
    爽やかなソーヴィニヨン・ブラン」合うでしょう。

 

白ワインの好みが甘口寄りであれば「ゲヴュルツトラミネール」や「ミュスカ」の甘口ワインがオススメです。

反対にすっきりしたフレッシュな味わいが好きなら日本の代表品種「甲州」を飲んでみてください。

 

味覚チャート

シャルドネ
白ワインのベースとなる、甘さと酸味のバランスに優れた王道品種

もっとフルーツ感が欲しい場合は

リースリング:
キリッとした味わいの中にブドウ由来の上品な甘みがある。
貴腐ワインにも使われるなど甘口ワインの定番

ゲヴュルツトラミネール:
酸味は少なく果実感の強いどっしりした口当たりが特徴。
豊満でコクのある味わい。

もっとすっきりした味が好みなら

ソーヴィニヨン・ブラン:
ハーブや柑橘系の爽やかな香りとシャープな酸味が特徴。
色味や味わいも透明感があって軽やか。

甲州:
青草やメロンのような香りとほのかな酸味が特徴。すっきりとして飲みやすい

 

単一ワイン/ブレンドワインから好みのワインを選ぶ

ワインには大きく分けて「単一」と「ブレンド」の2種類があります。

 

ご想像の通り、「単一」とは1種類のブドウからつくられるワインで、またの名を「ヴァラエタルワイン」と呼びます。

ワインの歴史が比較的浅い新世界で主流となっています。

品種を飲み比べて好みの味を探す上でとても役立ち、わかりやすい味わいのものが多いので、ワインを飲み慣れていない人は「単一」から始めるのがオススメです。

 

一方で、「ブレンド」はその名の通り、複数のブドウ品種をブレンドしてつくられたワインで、ワインづくりの歴史が古いフランスやイタリアなどの旧世界で主流となっています。

1つの品種では引き出せない複雑な香りや豊かな味わいが生み出される工程は、錬金術のように熟練の技術や経験を要します。

ワイン大国でつくられる王道のブレンドワインは、ワインの本当の面白さや奥深さを知る上で欠かせない存在となっています。

 

 

単一ワインの見分け方

産地が新世界

ワインの歴史が比較的新しいアメリカ、チリ、オーストラリア、日本などの新世界では単一種類でワインをつくるのが主流です。

はっきりとわかりやすい味をしていて、自分の味覚に合ったワインを見つけやすいです。

 

ラベルがシンプルで読みやすい

比較的シンプルなラベルが多く、難しい用語が少ないので初心者でも読み取りやすいです。

斬新なイラストや写真を使い、オリジナリティーを打ち出しているものも。

 

ラベルにブドウの品種名が書いてある

単一ワインは1つのブドウ品種で作られているため、品種の名前がラベルにはっきり記載されていることが多いです。

店頭で選ぶときも目につきやすく、好みの味を見つけるのに役立ちます。

 

値段が手頃

ワイン新興国で作られることが多いので、クオリティーが高いワインも比較的リーズナブルな価格で入手できます。

そのためデイリーワインとして重宝され、手軽に飲み比べできることも魅力です。

 

 

ブレンドワインの見分け方

産地が旧世界

ワイン大国のフランスやイタリア、スペインなど、旧世界と呼ばれる産地ではブレンドワインが主流です。

中には10種類以上のブドウ品種をブレンドしてつくられるワインもあります。

 

ラベルに品種名が書いてない

複数のブドウ品種がブレンドされているため、はっきりと品種名が書かれているワインは少ないです。

そのため産地や格付けなどの情報で見極めながらワイン選びをする必要があります。

 

ラベルに大きく産地名が書いてある

その土地特有の風土や栽培・醸造方法がワインの味わいに色濃く反映されるため、ブレンドは品種名よりも産地が重要です。

そのため産地がより細かく断定されている方が高品質で格上とされています。

 

ラベルに国ごとの格付けが書いてある

ワインの品質の指標となる格付けがラベルに記されていることが多く、同じ国でもランクに大きな差があります。

ワイン法や格付けの仕方は国や地域によって異なります。

 

 

ワインの産地:旧世界と新世界とは

古くからワインを作っている「旧世界」と、ワインの歴史が比較的まだ新しい「新世界」のワインとでは、選ぶときに注目すべきポイントが異なります。

 

上でもお伝えしたように、「旧世界」では複数のブドウ品種を使ったブレンドワインが多いため、品種でワインを選ぶのは難しいです。

そこで指標となるのが”産地”

特にフランスの場合は、地域や村などより細かく産地が限定されている方が高い格付けとなります。

 

一方、「新世界」では単一のブドウ品種からつくられるワインが多く、ブドウの味わいがストレートに反映されるため、品種によってある程度ワインの味を予測することが可能です。

そのため品種ごとの味わいを知っていれば、ワインショップで比較的簡単に好みのワインを見つけることが可能です。

 

旧世界ワインの選び方

旧世界ワインを選ぶときは、品種よりも「産地」に注目が必要です。

作り手によってはさまざまな品種をブレンドしているので品種について明記していないことも多いです。

同じ国内でも地域や村、畑によってブドウの出来や醸造方法が異なり、表示される産地が詳細なほどより畑の個性を打ち出しており、高品質で格上とされる傾向にあります。

一度は聞いたことがあるでしょう「ロマネ・コンティ」も、畑の名前を冠した超高級ワインなんですよ。

例:フランスの場合

地域名、地方名、地区名、畑名とより特定された産地が書かれているほど高級。

ブルゴーニュ地方 → コート・ド・ニュイ → ヴォーヌ・ロマネ

 

新世界ワインの選び方

単一品種のワインが多く、ブドウの品種による個性から味わいをイメージしやすいため、初心者でも比較的簡単に好みのワインを見つけることができます。

近年では「新世界」でも産地表示の制度が整ってきていますが、ヨーロッパに比べて産地ごとの個性はそれほど確立されておらず、詳細な地域表示は少ないです。

一方で個性的なワイナリーが次々と現れており、看板商品につくり手の名前を打ち出すワインも増えています。

例:産地ごとの代表品種
  • チリならカベルネ・ソーヴィニヨン:
    コスパ抜群の赤ワインの代名詞。害虫を寄せ付けない土地柄のため、ピュアで上品な味わいに仕上がります。
  • ニュージーランドならソーヴィニヨン・ブラン:
    昼夜の寒暖差が激しい地域のため、香りが凝縮され果実味豊かで酸味が強いドライな味わいに。
  • アメリカならシャルドネ:
    ジューシーな果実感で、アメリカらしいパワフルな味わい。ブドウの個性をストレートに感じられます。

 

 

産地の気候から自分にあったワインを選ぶ

ワインの個性は育った土地の気候で大きく変わるため、産地の気候で大まかに味を予想することができます。

 

一般的に、ブドウは暖かいと成熟しやすく、糖度が上がってアルコール度の高いワインになります。
特にスペインやチリなど太陽の光が強く降り注ぐ温暖な地域では黒ブドウが育ちやすく、渋味のしっかりした濃厚な赤ワインがつくられます。

一方、寒い地域では糖度があまり上がらないため、酸度が高くすっきりした味わいのワインになります。
アルザスやドイツのような冷涼の地域では白ブドウがよく育つため、良質な白ワインを作るのに適しています。

 

また、フランスのような同国内で地域によって気候の差が大きい産地では、冷涼な北部では白ワインやシャンパーニュ、温暖な南部で赤ワインと、さまざまな味わいのワインが生まれる特徴があります。

 

 

オススメの赤ワイン

飲みごたえのある赤ワイン

パワフルで飲みごたえのある赤ワインは、イタリアやフランスのローヌ地方、南半球に位置する新世界のものから選べばまずハズレがありません。

特に肉料理の文化が根強いアメリカのカリフォルニアやオーストラリアの赤ワインであれば、力強いどっしりとしたボディの渋味やコクを感じることができるでしょう。

 

濃厚で味が強いため、樽の風味も感じやすく、ワインの個性をじっくり堪能できます。

おすすめ
  • アメリカのジンファンデル
  • オーストラリアのシラーズ
  • フランス(ボルドー)のカベルネ・ソーヴィニヨン
  • イタリアのネッビオーロ
  • スペインのテンプラニーリョ




渋味の少ない赤ワイン

赤ワイン特有の渋味が苦手な方は、比較的冷涼なフランスのブルゴーニュやドイツ、ニュージーランドなどの赤ワインがオススメです。

寒い地域ほどタンニンは緻密でソフトな仕上がりとなり、フレッシュな酸味が際立って軽やかなボディになります。

 

口当たりのまろやかなものや、濃厚ながら後味はさっぱりした味わいのものなど、タイプも豊富なので初心者でも親しみやすいと思います。

おすすめ
  • フランス(ブルゴーニュ)のピノ・ノワール
  • フランス(ロワール)のカベルネ・フラン
  • 日本のマスカット・ベーリーA
  • オーストリアのツヴァイゲルト



 

オススメの白ワイン

シャープな酸味の白ワイン

キリッと酸味が効いたワインを飲みたいときは、冷涼な産地の白ワインがオススメです。

中でも、北緯50度付近に位置するフランスのアルザスやドイツ、オーストリア、ハンガリーなどはシャープな味わいの白ワインを得意とします。

また、温暖なイメージの南半球の中でも、南極に近いニュージーランドは比較的冷涼な産地のため、爽やかな味わいの白ワインが楽しめます。

おすすめ
  • フランス(アルザス)のリースリング
  • ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン
  • オーストリアのグリューナー・ヴェルトリーナー
  • イタリアのピノ・グリージョ
  • 日本(北海道)のシャルドネ



フルーティーで濃厚な白ワイン

フルーティーな甘味を感じられる濃厚な白ワインが好みであれば、チリやアメリカ、オーストラリア、南アフリカのものを選びましょう。

温暖な地域でありながら、山脈や海流などの影響を受けるため冷涼な気候の一面もあわせ持ち、白ワインづくりに適しています。

 

チリ産の白ワインの場合、果実味が強くコクのある味わいで、トロピカルフルーツのような甘味のある香りが特徴です。

おすすめ
  • チリのシャルドネ
  • フランス(ボルドー)のセミヨン
  • フランス(コート・デュ・ローヌ)のヴィオニエ
  • 南アフリカのシュナン・ブラン
  • イタリアのモスカート



 

 

自分にあった美味しいワインの見つけ方 まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

ワインショップで好みのワインを見つけるときに役立つ、様々な視点でのワインの選び方についてご紹介しました。

自分好みのワインを探すときにぜひ参考にしてみてください。

 

また、筆者のオススメのワインもタイプ別にいくつかご紹介しましたのでご興味のある方は参考にしてみてください^^

 

本記事を通して、少しでもワインに興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

 

それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。

 

本日もお疲れ様でした。

コメント

  1. […] […]

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