お酒は好きだけどめっぽう弱い、元バーテンが大好きなお酒について発信しています。
さて、バーなどでお任せでカクテルを注文するときにバーテンさんから、
「ショートにされますか?それともロングになされますか?」
などと聞かれたことはありませんか?
これ、初めて聞かれる方は「何が??髪の長さのこと?」と困惑される方も多いと思います。(いないですかね。笑)
実はこれ、カクテルの”スタイル”についてお客さんの要望を聞いているんです!
今回はカクテルのスタイルの中でも大まかな「ショート」と「ロング」2つのスタイルについて初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
ショートカクテルとロングカクテルの違いは”氷”の有無?
結論からお伝えすると、ショートカクテルとロングカクテルの違いは氷が入っているかいないかです。
よくある勘違いで、「グラスが違う」と覚えている方も多いのですが、当たらずとも遠からずといったところ。その傾向はありますが、必ずしも正しいとは限りません。
ショートカクテルとロングカクテルでグラスが違うのは氷の有無に合わせてグラスを選んでいるからなんです。
ショートカクテルの特徴
ショートカクテルには氷が入っていない
氷が入っていないのがショートカクテルです。
マティーニやXYZなどに代表される足が細長い三角形のカクテルグラスに注がれて提供されます。
基本的には氷で薄まるのを嫌うカクテルや、少しの量で楽しむようなカクテルなどがショートカクテルになります。
もちろんショートカクテルに使われるグラスの形状にも理由はあります。
ポイントは”氷が入っていない”ということ。
ショートカクテルは短い時間で飲む
ショートカクテルは氷を入れないため冷たさを持続できません。
カクテルが注いである部分に直接手が触れて手の温もりで温度が変わってしまうのを防ぐために、グラスは細長い足をしています。
しかしそれでも冷たさを長くはキープできないため、短い時間で飲みきってしまうのが基本です。
よく、「ショートカクテルは3口で飲み干せ」などと言われますが、そこまで焦らずとも15分程度でグラスを空けるのが良いでしょう。
ショートカクテルはアルコール度数の高いものが多い
ショートカクテルにはアルコール度数の高いカクテルが多いです。
量こそ少ないものの、短時間でアルコールが体内に入るため、お酒が弱い方は注意が必要です。
よほどこだわりの強いお店でもない限りアルコールの量はいくらでも調整できるので、お酒が弱い方でショートカクテルを飲みたい場合はバーテンさんに「アルコール薄めで」とお願いしてみましょう。
アルコールの弱いカクテルを希望しているのだと伝わればバーテンダーもしっかりくみ取ってくれます。
自分の体調に合わせてアルコールを調整することも大人のお酒の嗜みですよ。^^
ロングカクテルの特徴
ロングカクテルには氷が入っている
”氷が入っていないのがショートカクテル”に対して、氷が入っているのがロングカクテルです。
氷が入っているので、ある程度長い時間カクテルの冷たさをキープできます。
カシスオレンジやモスコミュールなど居酒屋などでもよく見かけるカクテルはほとんどがロングカクテルです。
ブルドックやジンライムなど、シェークによって作られ、背の低いグラスで提供されるカクテルも氷が入っているのでロングカクテルに分類されます。
ロングカクテルは時間をかけて楽しめる
ロングカクテルは氷が入っているおかげで冷たさがキープできるので時間をかけてゆっくり楽しむことができます。
その為、アルコールが弱く、量の多いカクテルが多いです。
しかしいくら冷たさをキープできるとはいえ、氷が溶けて薄まってしまうとカクテル本来のおいしさを損なうことになってしまいます。
大体30分くらいを目安に飲みきるのがいいでしょう。
ちなみに、ショートカクテルを長い時間楽しみたい人のためにロングスタイルにして提供してくれるバーもあるので、そういった方は一度バーテンダーに声をかけてみるといいですよ!
番外編:ホットカクテルはロングカクテル
”ショートカクテルとロングカクテルの違いは氷の有無である”と述べましたが、例外的にホットカクテルはロングカクテルに分類されます。
ロングカクテルに分類されているということは、もちろんある程度時間をかけて楽しむのが良いですが、やはり冷めてしまう前に飲み切るのがマナーです。
基本的にはバーなどで「ショートにしますか?ロングにしますか?」などときかれたときはホットカクテルのことではなく、単純に氷を入れるかどうするかをきいているので、好みや気分に合わせて答えるようにしましょう。
ショートカクテル?ロングカクテル?まとめ
さあ、みなさんの認識は合っていましたか?
実はカクテル初心者でなくともショートカクテルとロングカクテルの違いを間違えて認識している方は多いです。
しっかり覚えておけば、いざバーに行ったときやカクテルの話になったとき少しだけ格好がつきますね!
バーテンダーはお客様のご要望をいかに叶えるかが腕の見せ所なので、他にも希望の飲み方、気分に合わせた味があれば臆せず相談してみてください!
誠心誠意、対応させていただきます^^
本記事を通して、少しでもカクテルに興味を持っていただけたら嬉しいです。
それでは。
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